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札幌市の戸籍謄本を郵送で取得する方法

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相続手続といえば、まずは戸籍を収集し、相続人調査を行う必要があります。被相続人の死亡から遡って、出生までの戸籍を収集しなければならないのが一般的です。

戸籍を取得するためには、本籍地の役所で取得の請求(申請)を行い、交付を受ける必要があります。札幌市に本籍地があれば、札幌の役所において取得の請求を行い、戸籍を発行してもらうのです。

遠方にお住まいの方や札幌市の役所に出向けない方のために、戸籍謄本は郵送でも取得することが可能です。札幌市の戸籍謄本の郵送での取得の仕方について、札幌の相続手続の専門家が解説します。札幌以外の方もどうぞ参考になさってください。

※本記事においては、除籍や改製原戸籍も含めて「戸籍」と呼ぶことにします。



札幌市証明郵送センターでの手続き

※「札幌市証明郵送センター」で戸籍を取得できるようになるのは令和4年9月27日以降です。

札幌市に本籍地がある方の戸籍を郵送で取得する場合、「札幌市証明郵送センター」に必要な書類を送付する必要があります。

札幌市証明郵送センターは令和4年9月27日から稼働しているセンターです。これまでは札幌市内の戸籍を郵送で取得する際は各区役所の戸籍住民課それぞれが対応していましたが、令和4年9月27日以降は、札幌市証明郵送センターで一括して郵送での戸籍発行事務が行われることになりました。

札幌市証明郵送センターが稼働する前であれば、戸籍を郵送で揃えることは大変でした。 たとえば札幌市中央区に本籍地のあるAさんが死亡した場合、中央区役所でAさんの死亡時戸籍を取得し、その従前戸籍の本籍地が札幌市南区にあれば次は南区役所で従前戸籍を取得し、南区の戸籍のさらに前の戸籍の本籍地が札幌市北区にあれば北区役所で昔の戸籍の取得請求を行う……。このように各区役所で別々に交付請求しなければならなかったところ、札幌市証明郵送センターが稼働してからは、札幌市証明郵送センターが札幌市全区分の戸籍発行事務を行ってくれるようになったのです。

札幌市証明郵送センターでの戸籍の郵送請求の仕方について、以下において解説します。

必要書類まとめ

まずは次の書類を用意しましょう。

    ・戸籍証明請求書(送付用)
    ・請求者の本人確認書類として運転免許証等のコピー
    ・返信用封筒
    ・手数料相当分の定額小為替
    ・取得請求者が請求した戸籍を取得できることを証明する書類の写し

    順番に説明します。

    戸籍証明請求書(送付用)

    戸籍証明請求書(送付用)をプリントアウトし、必要事項を記入します。「必要な証明書の内容」の箇所には、必要な戸籍の本籍地や筆頭者名など、正確に記入してください。「使用目的」を記載する箇所がありますが、相続手続に使用するのであれば「相続」と記載すれば足ります(法律上、自己や直系血族の戸籍を取得する場合は使用目的を申し出る必要が本来はありませんが)。

    請求者の本人確認書類のコピー

    請求者の本人確認書類として、運転免許証等のコピーを同封します。免許証の裏に住所の変更記録がある方は、裏面も忘れずにコピーして同封しましょう。

    運転免許証以外の本人確認書類といえば、パスポートや健康保険証、さらには最近であればマイナンバーカードのコピーも本人確認書類として認められます。

    返信用封筒

    返信用封筒には、あて先として請求者の住所(本人確認書類に記載された住所と一致する住所)を記載し、郵便切手を貼ります。郵便切手は84円ではなく、あらかじめ94円を貼っておくと、いざというとき安心です(昔の戸籍などは意外とページ数が多く、重量が50グラムを超え、84円切手では料金不足になることがあります)。

    返信用封筒には、94円切手以外に260円切手を貼り付け、速達郵便用の返信用封筒とすることも可能です。後述するように、普通郵便は到着まで非常に時間がかかりますので、速達扱いにした方がよい場面もあります。

    ところで返信用封筒の代わりに、返信用レターパックを同封することも可能です。返信用レターパックにあて先として請求者の住所を記載して同封するとよいのです。発行される戸籍が多くなることがあらかじめわかっているのであれば、はじめから返信用レターパックを用意しておくとよいでしょう。

    手数料相当分の定額小為替

    戸籍謄本の発行は一通につき450円、除籍や改製原戸籍の発行は一通につき750円の手数料が必要です。

    札幌市証明郵送センターに送付する際に、普通郵便で現金を同封することはできませんので、現金の代わりに定額小為替を同封します。

    定額小為替は、郵便局で購入できる「現金の代わりになるもの」です。郵便局にいければ、一枚あたり200円の手数料で定額小為替を購入できます。郵便局で定額小為替を買い、現金の代わりに同封して送付するのです。

    戸籍謄本一通を取得する場合であれば、手数料は450円だと分かりますが、「被相続人が載っている札幌市にある戸籍すべて発行してください」というような請求の仕方であれば、手数料がいくらかかるか予め分かるわけではありません。このような場合は、手数料を多めに同封しておけば、お釣り分の定額小為替を返信用封筒に同封して送付してくれるのが一般的な扱いです。 ※当事務所でも、戸籍を取得する際はいつも多めの定額小為替を送付するようにしています。

    取得請求者が請求した戸籍を取得できることを証明する書類の写し

    自分が載っている戸籍謄本であれば取得することができるのは当然ですが、自分が載っていない戸籍謄本は取得することができるのでしょうか。

    戸籍法という法律によると、「自分が載っている戸籍、自分は載っていないけれども自分の直系血族が載っている戸籍」であれば取得できるとされています。直系血族とは家系図を書いたときに縦の関係になる者であり、自分の子どもや親、さらには祖父母などの関係が該当します。

    また、戸籍法によると、「正当な理由」がある場合であれば、「自分が載っている戸籍、自分の直系血族が載っている戸籍」以外も取得することが可能です。たとえば遺産分割協議を行うために、自分の兄弟姉妹(傍系血族)の戸籍を取得する場面などです。

    自分が載っている戸籍を取得する場面はいいとして「自分は載っていない戸籍」を取得する場合は、自分が戸籍法に基づき戸籍の取得を請求できる者であることを証明する書類のコピーを同封します。

    たとえば自分の親の出生時の戸籍を取得する場合、通常であれば自分はその戸籍に載っておりませんが、「自分の現在の戸籍、親の死亡時から出生時戸籍の一歩手前の戸籍」のコピーを同封することで、直系血族であるということが札幌市証明郵送センターの方にもわかるようになります。

    必要書類の送付先

    必要書類が揃ったら、下記の住所に送付します。

     〒060-8507 札幌市証明郵送センター

    個別の郵便番号であるため、住所を記載する必要はありません。封筒に「〒060-8507 札幌市証明郵送センター 御中」と記載してお送りすればよいのです。

    なお、普通郵便で送付するのが通常ですが、一昔前に比べ、普通郵便は非常に到着が遅くなります。たとえば札幌市中央区から札幌市北区に送付した場合、普通郵便であれば到着は翌々日(月曜日に送付したら、到着予定は水曜日)です。また、土日は普通郵便の配達がありませんので、木曜日に普通郵便で送付したら、届くのは札幌市内から札幌市内であってもなんと月曜日です。相続手続をスムーズに進めるためには、速達で送付するとよいでしょう。

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