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札幌市の戸籍謄本を郵送で取得する方法

札幌市中央区の当司法書士・税理士では、各種相続手続(遺産調査、相続人調査、相続登記、相続税申告、預貯金承継手続き、投資信託や株式の相続移管手続き等)をサポートしております。札幌・札幌近郊の相続手続でお困りの方はお気軽に当司法書士・税理士事務所にお問い合わせください。全国対応、初回ご相談無料です。北海道外の方もご相談・ご依頼いただけます。

相続手続といえば、まずは戸籍を収集し、相続人調査を行う必要があります。被相続人の死亡から遡って、出生までの戸籍を収集しなければならないのが一般的です。

戸籍を取得するためには、本籍地の役所で取得の請求(申請)を行い、交付を受ける必要があります。札幌市に本籍地があれば、札幌の役所において取得の請求を行い、戸籍を発行してもらうのです。

遠方にお住まいの方や札幌市の役所に出向けない方のために、戸籍謄本は郵送でも取得することが可能です。札幌市の戸籍謄本の郵送での取得の仕方について、札幌の相続手続の専門家が解説します。札幌以外の方もどうぞ参考になさってください。

※本記事においては、除籍や改製原戸籍も含めて「戸籍」と呼ぶことにします。



札幌市証明郵送センターでの手続き

※「札幌市証明郵送センター」で戸籍を取得できるようになるのは令和4年9月27日以降です。

札幌市に本籍地がある方の戸籍を郵送で取得する場合、「札幌市証明郵送センター」に必要な書類を送付する必要があります。

札幌市証明郵送センターは令和4年9月27日から稼働しているセンターです。これまでは札幌市内の戸籍を郵送で取得する際は各区役所の戸籍住民課それぞれが対応していましたが、令和4年9月27日以降は、札幌市証明郵送センターで一括して郵送での戸籍発行事務が行われることになりました。

札幌市証明郵送センターが稼働する前であれば、戸籍を郵送で揃えることは大変でした。 たとえば札幌市中央区に本籍地のあるAさんが死亡した場合、中央区役所でAさんの死亡時戸籍を取得し、その従前戸籍の本籍地が札幌市南区にあれば次は南区役所で従前戸籍を取得し、南区の戸籍のさらに前の戸籍の本籍地が札幌市北区にあれば北区役所で昔の戸籍の取得請求を行う……。このように各区役所で別々に交付請求しなければならなかったところ、札幌市証明郵送センターが稼働してからは、札幌市証明郵送センターが札幌市全区分の戸籍発行事務を行ってくれるようになったのです。

札幌市証明郵送センターでの戸籍の郵送請求の仕方について、以下において解説します。

必要書類まとめ

まずは次の書類を用意しましょう。

    ・戸籍証明請求書(送付用)
    ・請求者の本人確認書類として運転免許証等のコピー
    ・返信用封筒
    ・手数料相当分の定額小為替
    ・取得請求者が請求した戸籍を取得できることを証明する書類の写し

    順番に説明します。

    戸籍証明請求書(送付用)

    戸籍証明請求書(送付用)をプリントアウトし、必要事項を記入します。「必要な証明書の内容」の箇所には、必要な戸籍の本籍地や筆頭者名など、正確に記入してください。「使用目的」を記載する箇所がありますが、相続手続に使用するのであれば「相続」と記載すれば足ります(法律上、自己や直系血族の戸籍を取得する場合は使用目的を申し出る必要が本来はありませんが)。

    請求者の本人確認書類のコピー

    請求者の本人確認書類として、運転免許証等のコピーを同封します。免許証の裏に住所の変更記録がある方は、裏面も忘れずにコピーして同封しましょう。

    運転免許証以外の本人確認書類といえば、パスポートや健康保険証、さらには最近であればマイナンバーカードのコピーも本人確認書類として認められます。

    返信用封筒

    返信用封筒には、あて先として請求者の住所(本人確認書類に記載された住所と一致する住所)を記載し、郵便切手を貼ります。郵便切手は84円ではなく、あらかじめ94円を貼っておくと、いざというとき安心です(昔の戸籍などは意外とページ数が多く、重量が50グラムを超え、84円切手では料金不足になることがあります)。

    返信用封筒には、94円切手以外に260円切手を貼り付け、速達郵便用の返信用封筒とすることも可能です。後述するように、普通郵便は到着まで非常に時間がかかりますので、速達扱いにした方がよい場面もあります。

    ところで返信用封筒の代わりに、返信用レターパックを同封することも可能です。返信用レターパックにあて先として請求者の住所を記載して同封するとよいのです。発行される戸籍が多くなることがあらかじめわかっているのであれば、はじめから返信用レターパックを用意しておくとよいでしょう。

    手数料相当分の定額小為替

    戸籍謄本の発行は一通につき450円、除籍や改製原戸籍の発行は一通につき750円の手数料が必要です。

    札幌市証明郵送センターに送付する際に、普通郵便で現金を同封することはできませんので、現金の代わりに定額小為替を同封します。

    定額小為替は、郵便局で購入できる「現金の代わりになるもの」です。郵便局にいければ、一枚あたり200円の手数料で定額小為替を購入できます。郵便局で定額小為替を買い、現金の代わりに同封して送付するのです。

    戸籍謄本一通を取得する場合であれば、手数料は450円だと分かりますが、「被相続人が載っている札幌市にある戸籍すべて発行してください」というような請求の仕方であれば、手数料がいくらかかるか予め分かるわけではありません。このような場合は、手数料を多めに同封しておけば、お釣り分の定額小為替を返信用封筒に同封して送付してくれるのが一般的な扱いです。 ※当事務所でも、戸籍を取得する際はいつも多めの定額小為替を送付するようにしています。

    取得請求者が請求した戸籍を取得できることを証明する書類の写し

    自分が載っている戸籍謄本であれば取得することができるのは当然ですが、自分が載っていない戸籍謄本は取得することができるのでしょうか。

    戸籍法という法律によると、「自分が載っている戸籍、自分は載っていないけれども自分の直系血族が載っている戸籍」であれば取得できるとされています。直系血族とは家系図を書いたときに縦の関係になる者であり、自分の子どもや親、さらには祖父母などの関係が該当します。

    また、戸籍法によると、「正当な理由」がある場合であれば、「自分が載っている戸籍、自分の直系血族が載っている戸籍」以外も取得することが可能です。たとえば遺産分割協議を行うために、自分の兄弟姉妹(傍系血族)の戸籍を取得する場面などです。

    自分が載っている戸籍を取得する場面はいいとして「自分は載っていない戸籍」を取得する場合は、自分が戸籍法に基づき戸籍の取得を請求できる者であることを証明する書類のコピーを同封します。

    たとえば自分の親の出生時の戸籍を取得する場合、通常であれば自分はその戸籍に載っておりませんが、「自分の現在の戸籍、親の死亡時から出生時戸籍の一歩手前の戸籍」のコピーを同封することで、直系血族であるということが札幌市証明郵送センターの方にもわかるようになります。

    必要書類の送付先

    必要書類が揃ったら、下記の住所に送付します。

     〒060-8507 札幌市証明郵送センター

    個別の郵便番号であるため、住所を記載する必要はありません。封筒に「〒060-8507 札幌市証明郵送センター 御中」と記載してお送りすればよいのです。

    なお、普通郵便で送付するのが通常ですが、一昔前に比べ、普通郵便は非常に到着が遅くなります。たとえば札幌市中央区から札幌市北区に送付した場合、普通郵便であれば到着は翌々日(月曜日に送付したら、到着予定は水曜日)です。また、土日は普通郵便の配達がありませんので、木曜日に普通郵便で送付したら、届くのは札幌市内から札幌市内であってもなんと月曜日です。相続手続をスムーズに進めるためには、速達で送付するとよいでしょう。

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相続税申告の要否は葬式費用・債務控除後の遺産で判定?

札幌市中央区で相続手続サポート業務を行っている当事務所には、様々な状況のご相続人が訪れます。

相続財産が一定の水準を超えた場合、相続税の申告が必要になります。当事務所で相続手続のお手伝いをするケースでも、相続税の申告が必要になる方は珍しくありません。

では、下記のケースにおいて、相続税の申告は必要になるでしょうか?

ケース:札幌市北区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は子どもであるB、C及びDの3名です。Aさんの財産は、札幌市北区にある自宅敷地(路線価による評価で2000万円)、自宅建物(固定資産評価で1000万円)、預金や株式等の金融資産2000万円があり、プラスの遺産は合計で5000万円です。ただし、Aさんの葬式費用としては200万円がかかり、Aさんには100万円の相続債務がありました。


相続税の基礎控除

相続税が課税されるのは、相続財産の額が基礎控除を超える場合です。

基礎控除は、次の式で計算します。

3000万円+法定相続人一人あたり600万円

札幌市北区のAさんの場合であれば法定相続人は子ども三人でしたので、3000+1800万円(600万円×3名分)=4800万円が基礎控除です。相続財産の額が4800万円を上回るようであれば、相続税の申告が必要になるのです。

札幌のような首都圏以外の大都市に多い「基礎控除付近」の遺産額

当事務所は、札幌市中央区にあります。札幌市は首都圏に比べると人口は少ないものの、それでも人口190万人規模の大都市です。

札幌をはじめとする首都圏以外の大都市においては、遺産総額が「基礎控除付近」になる方が大勢います。

首都圏(主に東京)であれば、不動産価額が高いことから土地を持っているだけで(つまり土地の評価だけで)一気に基礎控除付近になり、預金を合わせると遺産は基礎控除を大きく上回り、相続税申告が必要であると判断することが容易なケースばかりです。

一方で札幌をはじめとした首都圏以外の大都市の場合は、土地の価額は高いものの、土地の評価は当然ですが東京ほどではありません。したがって土地を持っているだけで(つまり土地の評価だけで)即基礎控除付近に到達する、とは言えない状況です。

このように札幌のような首都圏以外の大都市であれば土地の評価が東京ほど高くないため、預金等の金融資産を足し合わせて基礎控除を超えるかどうか慎重に判断しなければならなくなることが多くあります。

結局、札幌では「不動産+預貯金等の金融資産」で基礎控除付近の相続財産総額になる方が多くいらっしゃるのです。

相続財産とは、マイナスのものもある

相続財産とは、被相続人が有していたプラスの財産だけでなく、被相続人が負担していたマイナスの財産も合計したものを意味します。つまりプラスの財産がたとえば2000万円で、マイナスの財産(被相続人の借金)が500万円であれば、相続財産総額は1500万円です。

また、相続税法上、葬式費用も相続債務と同様に、プラスの相続財産から差し引くマイナスの財産と同様のものとして考えられています。

では、相続税申告の要否を判断するにあたり、債務や葬式費用を控除後の遺産額で判断すればよいのでしょうか。それとも、債務や葬式費用を控除する前の遺産額で判断すればよいのでしょうか。

札幌市北区のAさんのケースであれば、債務や葬式費用を控除した後の遺産額は4700万円で基礎控除の範囲内におさまりますが、債務や葬式費用を控除する前の遺産額は5000万円であり、基礎控除を超えます。札幌のような首都圏以外の大都市では、このような「基礎控除付近」の遺産額の方が多く、相続税申告の要否の判断が重要になるのです。

●相続税法の規定

相続税法には、次のような規定があります。

第十三条 相続又は遺贈(包括遺贈及び被相続人からの相続人に対する遺贈に限る。以下この条において同じ。)により財産を取得した者が第一条の三第一項第一号又は第二号の規定に該当する者である場合においては、当該相続又は遺贈により取得した財産については、課税価格に算入すべき価額は、当該財産の価額から次に掲げるものの金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による。 一 被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(公租公課を含む。) 二 被相続人に係る葬式費用


つまり相続財産の額には「被相続人の債務や葬式費用は入れない」、もっというと「相続財産の額は被相続人の債務や葬式費用の額を控除した後の額」ということを意味します。

債務・葬式費用の存在で申告が不要になることも

結局のところ、相続税法上の相続財産の額は、被相続人の債務や葬式費用を控除した後の額で判定する、ということです。

上記の札幌市北区のAさんのケースであれば、基礎控除は4800万円で、プラスの相続財産は5000万円でした。一見すると基礎控除を超えていて相続税申告が必要になるように見えますが、5000万円から被相続人の債務100万円と葬式費用200万円を控除すると、相続財産の額は4700万円になり、基礎控除の範囲内です。結果、札幌市北区のAさんのケースでは相続税申告は不要なのです。

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遺産分割の当事者は誰?


札幌で相続手続のお手伝いを数多くしている当事務所では、遺産分割協議書を作成することがよくあります。相続人が複数名いる場合に、各遺産の帰属先を決める際に作成するのが遺産分割協議書です。

では、この遺産分割に参加するのは誰なのでしょうか。たとえば札幌市中央区のAが死亡した場合に、札幌市豊平区のBと札幌市南区のCで遺産の分け方を決めます。このように、遺産分割の当事者は「法定相続人」です。しかし、遺産分割の場に参加できない者などもいます。

このような遺産分割の場に参加することができない者や判断能力が十分でないと思われる者には何らかの保護が必要と考えられます。たとえば、まだ生まれていない胎児、相続開始時点において行方不明の法定相続人、相続分の譲渡を受けた譲受人などは、どのように取り扱うべきなのでしょうか。

今回は、遺産分割の当事者である法定相続人について、札幌で遺産分割協議書の作成を多く手掛ける当事務所が、特に問題となりうる場面を解説していきます。札幌の方も札幌以外の方も、どうぞ参考にしてください。

未成年者


未成年者には、単独で遺産分割協議に参加する権限が認められていません。したがって、法定代理人が未成年者に代わって遺産分割手続を行うことになります。たとえば札幌在住の相続人Bが未成年者である場合、その法定代理人がBに代わって協議をするのです。

しかし、法定代理人である親権者が、未成年者の利益を不当に害して利得を得るような場合も考えられます。このようなおそれがある場合には、民法826条より、特別代理人を選任し、その者が法定代理人に代わって遺産分割手続を行います。


胎児


民法3条1項は、「私権の享有は、出生に始まる」と定めており、胎児には権利能力がないとされています。また、相続人は被相続人の死亡時には存在していなければならないとする同時存在の原則が取られていることから、まだ生まれていない以上は存在していると評価することはできません。

そこで民法886条は、「胎児は、相続については、すでに生まれたものとみなす」と規定することで、上記の問題点に対応しています。

なお、判例(大判大正6年5月18日民集23輯831頁)は、胎児の間は権利能力がないと考えているとされています。つまり、胎児は生まれることによって遡及的に相続開始時の相続権を取得すると解しているのです。


行方不明者・不在者


相続人の中に行方不明者がいる場合、他の法定相続人は利害関係人として不在者財産管理人を選任し(民法25条)、家庭裁判所の許可(民法28条)を得て、遺産分割に参加させることができます。※不財産財産管理人選任の申し立ては不在者の従前の住所地の家庭裁判所に対して行います。札幌にもともと住んでいた不在者であれば、札幌家庭裁判所が管轄です。

このような遺産分割後に、行方不明者が相続開始前に死亡していたと確認された場合には、遺産分割自体が無効とする考えと、行方不明者の相続人へと有効に代襲相続が行われるとの考えが対立しています。


相続分の譲受人


民法905条により、相続人は自らの相続分を遺産分割前に第三者に譲渡することができます。そして譲受人は、譲渡人の地位を承継し、当事者として遺産分割に参加することになります。

一方、個々の遺産たる財産の相続分に相当する持分の譲渡を受けた第三者は、特定財産を特定承継したに過ぎず、この持分権に基づく請求は相続分に基づくものではなく、単なる共有物の分割請求です。したがって、当事者として遺産分割に参加することはできません。


受遺者


(1)包括受遺者
民法990条は、「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する」と定めていることから、遺産分割の当事者として遺産分割協議に参加することができます。

(2)特定遺贈の受遺者
特定遺贈の場合には、包括的な権利義務の承継が起こらないため、遺産分割の当事者となることはできません。

※たとえば遺言書で「一切を遺贈する」という書き方であれば包括遺贈、「札幌市中央区の土地を遺贈する」という書き方であれば特定遺贈です。


相続債権者・相続人の債権者


遺産分割の当事者でなくとも、利害関係人は遺産分割手続に参加することができます(家事手続法42条参照)。具体的には、相続債権者(たとえば札幌市中央区在住であったAが死亡した場合、そのAの債権者)、特定受遺者、遺産について担保権を有する者などが考えられます。

ただし、利害関係参加は当事者としての地位を付与するものではないことに注意が必要です。


遺言執行者


遺言執行者とは、遺言の内容を実現するという仕事を担っており、その範囲においては遺産の管理権、処分権を有します。そして相続人は、遺言執行者の仕事を妨げるような行為をすることができなくなります(民法1013条)。

そして遺産分割に関しては、遺言執行者が当事者となることは考えられないとされています。この考えには反対説があり、遺言執行者も当事者とすることで、相続人の遺産処分権を遺産分割協議においても制限されると考えます。しかし、あくまでも遺言内容の実現が目的である遺言執行者の権限を、あえて遺産分割協議にまで広げるだけの根拠は乏しいと考えられます。


札幌で遺産分割協議書の作成にお困りの方はお問い合わせください。


札幌・札幌近郊を中心として各種相続手続のお手伝いをしている当事務所では、遺産分割協議書の作成も対応しております。

遺産分割協議書は後々まで残るものであり、その作成の仕方を間違うと相続人が考えた通りの相続にはならないこともあり得ます。このようなことから、遺産分割協議書の作成は、専門家に依頼した方が安全だといえます。札幌で遺産分割協議書の作成にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。※当事務所では、遺産分割協議書の作成のみでは業務のご依頼はいただけません。必ず他の業務とのセットでお申し込みください。

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当事務所は、札幌・札幌近郊を中心として相続手続(相続登記、相続放棄、遺産調査、預貯金の相続手続等)のご依頼を受付中です。平日夜間・土日のご面談にも対応しております。まずはお電話(011-213-0330)かお問合せフォームからお問い合わせください
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平成30年度相続法改正の概要


札幌の司法書士平成事務所では、札幌・札幌近郊(小樽市、恵庭市、北広島市、千歳市など)を中心として、不動産や預貯金などの各種相続手続を代行しております。そんな相続を業務の主軸とする当事務所には、相続について数々のご相談をいただきますが、最近になってよく聞かれるのが平成30年度の改正相続法についてです。


平成30年7月6日、改正相続法(「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」「法務局における遺言書の保管等に関する法律」)が成立しました。そして令和元年7月1日に、その一部が施行されています。

この度の法改正では新制度が複数創設され、既存制度の見直しが図られました。その結果、相続法分野の条文数も増加しています。

ここでは、改正に至った経緯と主な改正点の内容について解説していきます。札幌の方だけでなく、札幌以外の方もぜひ参考にしてください。


今回の改正の経緯


今回の改正については、「高齢化社会の進展や家族の在り方に関する国民意識の変化等の社会情勢に鑑み、配偶者の死亡により残された他方配偶者の生活への配慮等の観点から、相続に関する規律を見直す必要」が指摘されたことから、平成27年4月より法制審議会が審議を重ねてきました。その後、平成30年7月6日、改正相続法が国会で成立しました。

改正された理由としては、改正前の相続法が制定された当時と現代では社会の在り方が大きく変わっており、従来の相続法では対応できないことが多々あったためです。たしかにこれまで札幌で相続の相談を受けていても、民法の定めが現状の家族の在り方に合っていないのではないかと思うことが多々ありました。このような「現代の家族の姿に合わせる改正」は、札幌の方をはじめ、全国の方にとって非常に重要な改正だといえます。


配偶者相続人の「居住権」を保護する新制度


改正相続法では、配偶者相続人の居住権を保護する制度が創設されるに至りました。その背景は次の通りです。

我が国は高齢社会が非常に進展して、そのため相続開始の時点で配偶者相続人は既に高齢であることから、保護する必要性が高いといえます。札幌市中央区にある当事務所にいらっしゃる被相続人の配偶者だというご相談者(配偶者相続人)がすでに60代や70代であることは珍しくありません。

その一方で、被相続人の子供は既に独立しており、保護の必要性は低いといえるでしょう。

このような前提があるだけでなく、遺産の分割で配偶者相続人が居住住宅(家)を相続すると、それだけで配偶者相続人の相続分(たとえば2分の1)を超えてしまい、現金などを確保(相続)できないおそれがありました。

そこで、一定の要件を満たす場合には、「被相続人の遺産である『家』に、配偶者相続人が無償で住み続けることができる」という権利を与えることにしたのです。
これが、配偶者居住権(第1028条~1036条)です。

要件としては次の1及び2または1及び3を充足することが必要です。

1:相続開始時にその建物に住んでいる
2:遺産分割で配偶者居住権を与えるとした場合
3:配偶者居住権が遺贈された場合

配偶者居住権は、いわば配偶者相続人の長期的な保護です。

また、改正相続法は配偶者相続人の居住権を短期的に保護する制度も創設しています。遺産分割などで家が他の相続人のものになった場合には、これまで住んでいた配偶者相続人が引っ越しの準備などをするために、配偶者相続人は一定期間無償でその建物に住み続けることができます。これを配偶者短期居住権(第1037条~1041条)といいます。


遺産分割の場面でも配偶者を保護することに


遺産分割の場面においても、配偶者相続人がこれまで以上に保護されることになりました。

今までは、被相続人が死亡前に相続財産の一部を配偶者相続人に贈与した場合には、配偶者相続人は、その分だけ遺産の分割の際に得られる財産が少なくなっていました(第903条1項参照)。札幌で相続の相談を受けている当事務所ですが、よく覚えている事例として、配偶者相続人の方が、「生前に財産をもらっていたため、遺産分割ではあまり財産をもらえなかった」と嘆いていた事例がありました。札幌だけでなく、このような事例は多くあるでしょう。

しかし、婚姻期間が20年間以上となる夫婦において、一方の配偶者がもう一方の配偶者に対して家、その敷地の全部又は一部を贈与又は遺贈した場合には、被相続人が当該配偶者に対して、持ち戻しを免除する意思表示をしたと推定されます(同条4項)。これにより、残された配偶者の居住場所を、配偶者居住権以上に強力に保護することができるのです。


遺産の一部の仮払いが認められることに


改正相続法は、配偶者を保護する制度を創設しただけではありません。他にも、現在の問題を解決するべく、諸々の改正がなされました。たとえば遺産である預貯金の一部仮払いです。

最高裁の判断により、被相続人の預貯金債権は遺産分割の対象とされたことから、遺産分割前に、相続人が勝手に引き出すことはできません(たとえ自己の相続人に相当する額の引き出しであってもダメです)。しかし、これでは葬儀費用などの支払いにも窮する方がおり、非常に不都合でした。札幌の金融機関でも、これまでは遺産分割前は、たとえ法定相続分であっても預貯金の引き出しはできませんでした。

(1)このような事態を解消するために、家庭裁判所に遺産分割の審判又は調停の申し立てがあった場合には、預貯金を使う必要が認められ、かつ他の共同相続人を害するような事情がないと認められれば、家庭裁判所が申立人や相手方の申し立てにより、遺産の中の預貯金債権の全部又は一部を仮に取得させることができるようになりました(改正家事事件手続法第200条3項)。

(2)また、申立てをしていなくても預貯金債権の一部を単独で行使できるようになりました。その限度としては、遺産中の預貯金債権額の3分の1に、当該法定相続人の法定相続分を乗じた額となっています(第909条の2)。

遺産である預貯金を勝手に使っていいかどうかは札幌で相続手続の相談を受けていてもよく聞かれることです。今後はこのような取り扱いになることを説明できるようになったことは、札幌で相続手続をサポートする当事務所にとっても朗報でした。

遺産の一部分割が明文でも認められることに


改正相続では、遺産の一部についての遺産分割協議が条文上でも明確に認められることになりました。

共同相続人は、いつでも協議によって遺産の分割ができますが、それは、これまでも遺産の一部でも全部でも良いことになっていました(第907条参照)。遺産分割協議書の作成を依頼されることが多い札幌の当事務所ですが、たしかに昔から、遺産の一部しか協議書には載せないことは珍しくありませんでした。たとえば相続登記などのお手伝いをする際にも、ご相続人には不動産だけを対象として遺産の分割協議をしていただくことがありますが、これが遺産の一部分割に該当します。改正相続法では、このような一部の分割でもよいということが、条文から明確になったといえます。

ただし、被相続人が遺言で分割を禁止(第908条)しているような場合には、これができないので注意が必要です。


遺産分割前に、遺産の一部が処分された場合の遺産の範囲


遺産分割よりも前に遺産の一部が処分(たとえば預貯金であれば使い込み)されることは多々あります。札幌で相続に関するお問合せをいただく際も、そのようなご相談がございます(なお、このようなご相談があった場合、当事務所では紛争案件については弁護士事務所へ相談いただくようお願いしております)。

改正相続法では、遺産分割の前に遺産の一部が第三者に売却されたり贈与されたりした場合、共同相続人の全員が同意すれば、その処分された財産も遺産に含むとして遺産分割をすることが可能です(第906条の2)。この時の同意ですが、遺産を処分した相続人の同意は不要です(同条2項)。


遺言制度についての見直し


改正法では遺言についても大きく改正されました。

(1)自筆証書遺言の方式の緩和
これまでは財産の目録も含めて全文を自筆する(自分で書く)必要がありました。しかし今回の改正により、相続財産の目録については自筆する必要はなくなり、毎葉に署名押印をすれば足りるようになりました(第968条2項、3項)。結果、一部パソコン書きの自筆証書遺言が解禁されたといえます。札幌で遺言書の作成をお手伝いすることもありますが、なかには手の不自由な方もいらっしゃいますので、このような改正は非常に助かります。

(2)自筆証書遺言書の保管制度の創設
遺言者は、法務局に申請することによって、無封の自筆証書遺言の保管をしてもらうことが可能となりました(法務局における遺言書の保管等に関する法律)。これで自筆証書遺言の紛失について気にする必要はなくなりました。札幌の当事務所では、遺言書といえばこれまで公正証書の形式を推奨していましたが、この新制度によって、自筆証書の遺言書も選択できる場面が増えたといえます。

(3)遺贈の担保責任
遺言によって遺贈がなされた時には、遺贈義務者は相続が開始した時点の状態で対象物を引き渡し、又は権利の移転をする義務を負います(改正相続法998条)。

(4)遺言執行者の権限
遺言執行者は遺言の執行に必要な広い権限を有しますが、この権限の内容が以前に比べて明確になりました(第1012条参照)。たとえば、遺贈がある場合は遺言執行者だけがその履行義務を負います(同条2項)。また、遺言執行者は、遺産の一部を特定の相続人に承継させるという遺言がある場合には、その相続人が他人に対し権限を主張するための要件を備えるために必要な行為をすることができます。

このように遺言執行者の仕事内容は多岐に渡るため、その仕事を第三者に行わせることも可能です(第1016条1項)。この場合には、遺言執行者がその第三者がやったことについても責任を負うことになります。


遺留分制度の見直し


被相続人の兄弟姉妹以外の法定相続人について、最低限の遺産取得を認める制度が遺留分制度ですが、いくつかの重要な改正がありました。

(1)遺留分侵害は金銭のみで解決する
改正前は、「遺留分減殺請求」として侵害の原因となっている財産を返還させる対応をしていました。結果、遺留分を主張する者と主張される者が遺産を共有する事態となっていました。改正法では、遺留分額を計算し、侵害されている分の「金銭」を請求することになりました(第1046条1項)。

(2)遺留分の計算方法
遺留分を計算するには、まず基礎となる財産の価額を確定させる必要があります。その際には、相続人に対する過去10年間の贈与の価額、相続人以外の者に対する過去1年の贈与の価額を算入することになりました(第1044条)。その他負担付き贈与などについても、算入時の計算が第1045条により規律されています。


相続人以外の者への配慮


相続人ではないものの相続人の家族などで、被相続人の介護などを無償で行う方がいます。その結果、被相続人の遺産が減らない貢献をした、といえる場合があるでしょう。

従来の相続法ではその者を直接保護することはできませんでしたが、改正により、介護等をした本人が、相続に対して自らの働きに応じた特別寄与料を請求できるようになりました(第1050条)。

相続の効力についての改正


他にも改正点はあります。

(1)相続によって所有権など権利を獲得した場合には、登記などの対抗要件を備えなければ、自分の法定相続分以上の部分を第三者に主張することができません。札幌で相続登記のお手伝いをする者としては重要な改正です。

(2)遺言によって法定相続分とは異なる相続分の指定がなされた場合でも、被相続人の債権者は共同相続人に対し、その相続分の内訳によらず法定相続分に基づいて権利を主張することができます。従来の取り扱いが明文で定められることになりました。

(3)遺言執行者がいるにも関わらず、相続人が勝手に遺産を売却などした場合、その行為は無効となります。ただし、何も知らずに相続人と取引をした第三者には無効だとは主張できません(第1013条2項)。


札幌で相続手続のお問合せ・相談を受付中

当事務所は、札幌・札幌近郊を中心として相続手続(相続登記、相続放棄、遺産調査、預貯金の相続手続等)のご依頼を受付中です。平日夜間・土日の相談にも対応しております。まずはお電話(011-213-0330)かお問合せフォームからお問い合わせください
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札幌の情報をご紹介

札幌で相続のお手伝いをしていますが、ここではそんな札幌市の情報をご紹介いたします。



札幌で相続登記、預貯金・投資信託・株式等の相続手続は、札幌市中央区にある当事務所にお気軽にお問い合わせください。

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北区(287,097人)
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白石区(210,690人)
厚別区(126,225人)
豊平区(221,381人)
清田区(115,471人)
南区(138,078人)
西区(215,208人)
手稲区(141,762人) 
 
注:カッコ内は平成30年4月1日時点の人口


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当事務所は札幌市中央区にあり、最寄駅は札幌市営地下鉄東西線西11丁目駅です。中心部からほど近いということもあり、市内全域からお客様がお見えになるだけでなく、市外や場合によっては北海道外からもお客様がお見えになります。

当事務所が得意としている分野は「相続」であり、相続に関する書籍もこれまで四冊出版しております(すべて商業出版)。

札幌や札幌近郊で相続手続(不動産の名義変更、預貯金・株式の相続手続、遺産調査、相続放棄など)についてお困りの方は、当事務所までお気軽にご相談ください。司法書士が直接お話を伺います。

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