札幌相続相談所には、様々な相続のご相談が寄せられます。札幌相続相談所を運営しているのが司法書士事務所ですので、特に不動産にまつわるご相談は多いと言えます。相続した不動産に関するご相談・解決事例をご紹介します。
甲さんの遺産は札幌市中央区にあった甲さんの自宅不動産のみで、預貯金はほとんどありませんでした。
不動産の売却代金を二人で分けるとすると、もっともわかりやすいのは、不動産を二人の共同名義にして、二人で売却することです。不動産を2分の1ずつの共有名義で登記をし、その後売却すれば、当然ですが売却代金を2分の1ずつに分けることができます。
しかし、問題なのは「丙さん」です。丙さんは東京在住であり、普段は仕事で忙しくしています。不動産の名義を乙さんと丙さんの共有名義にしてしまうと、必然的に丙さんも売主になりますので、売却手続において、丙さんが東京と札幌を行ったり来たりしなければなりません。
乙さんと丙さんのご相談の内容は、丙さんの関与がない状態で不動産を売却し、売却代金を分けたい、ということでした。
さて、相続した不動産を売却する際に、懸念点があります。その懸念点とは、相続人が複数いる場合に、誰かの単独名義にして、不動産を売却し、その代金を相続人間で分けるとしたら、それは「贈与」になるのではないか、ということです。
たとえば札幌在住の乙さんが不動産を相続し、乙さんの単独名義にした上で乙さんが不動産を売却します。そして売却代金の半分を丙さんに渡すと、それは贈与であり、贈与税の問題が発生することになるのです。
しかし、このような場合でも「換価分割」という方法をとることによって、贈与の問題を回避できることがあります。贈与の問題は、あくまで相続人の一人が不動産を単独で相続し、その不動産を売却して代金を他の相続人に渡すことで生じるものです。不動産を「単独で相続する」とするのではなく、「不動産を相続人のうちの一人の名義にし、不動産を売却した代金を相続人間で分け合う」という内容の遺産分割協議を行うことで、贈与の問題が生じなくなることがあるのです。
この過程のなかで、本件が贈与税の課税対象になるか否かは、札幌相続相談所の提携税理士事務所に相談し、税務上も問題ないという回答をもらって進めました。
初回のご相談から1か月程度で不動産は乙さんの単独名義になり、乙さんは売却活動を進めることができるようになりました。
ご希望があれば、不動産仲介会社をご紹介することができます。また、ご自身のみでは不動産売却に不安があるという方には、札幌相続相談所の司法書士が「不動産の売却補助」という形でサポートすることも可能です。本件のような案件では、納得のいく形で不動産を売却し、代金を分け合うことまでが相続手続であると思っています。
ご相続の概要
札幌市中央区に住んでいた甲さんが亡くなり、相続人は甲さんの子の乙(札幌在住)と丙(東京在住)です。甲さんの遺産は札幌市中央区にあった甲さんの自宅不動産のみで、預貯金はほとんどありませんでした。
相談相談の内容
乙さんと丙さんによると、甲さんの遺産である不動産を売却し、その売却代金を二人で分けたいとのことでした。不動産の売却代金を二人で分けるとすると、もっともわかりやすいのは、不動産を二人の共同名義にして、二人で売却することです。不動産を2分の1ずつの共有名義で登記をし、その後売却すれば、当然ですが売却代金を2分の1ずつに分けることができます。
しかし、問題なのは「丙さん」です。丙さんは東京在住であり、普段は仕事で忙しくしています。不動産の名義を乙さんと丙さんの共有名義にしてしまうと、必然的に丙さんも売主になりますので、売却手続において、丙さんが東京と札幌を行ったり来たりしなければなりません。
乙さんと丙さんのご相談の内容は、丙さんの関与がない状態で不動産を売却し、売却代金を分けたい、ということでした。
相続専門家のアドバイス
「相続した不動産を売却したい」というお話は、本当によく聞きます。札幌相続相談所では各種相続手続の代行をしていますが、不動産の相続手続は、そのなかでも非常に多いご依頼案件です。さて、相続した不動産を売却する際に、懸念点があります。その懸念点とは、相続人が複数いる場合に、誰かの単独名義にして、不動産を売却し、その代金を相続人間で分けるとしたら、それは「贈与」になるのではないか、ということです。
たとえば札幌在住の乙さんが不動産を相続し、乙さんの単独名義にした上で乙さんが不動産を売却します。そして売却代金の半分を丙さんに渡すと、それは贈与であり、贈与税の問題が発生することになるのです。
しかし、このような場合でも「換価分割」という方法をとることによって、贈与の問題を回避できることがあります。贈与の問題は、あくまで相続人の一人が不動産を単独で相続し、その不動産を売却して代金を他の相続人に渡すことで生じるものです。不動産を「単独で相続する」とするのではなく、「不動産を相続人のうちの一人の名義にし、不動産を売却した代金を相続人間で分け合う」という内容の遺産分割協議を行うことで、贈与の問題が生じなくなることがあるのです。
札幌相続相談所の相続手続サポート
乙さん丙さんからお話を伺い、札幌相続相談所では税理士の協力を得て「換価分割」を提案し、その遺産分割協議書を作成しました。そして売却のために不動産を乙さんの単独名義にし、乙さんが売却活動を行いました。この過程のなかで、本件が贈与税の課税対象になるか否かは、札幌相続相談所の提携税理士事務所に相談し、税務上も問題ないという回答をもらって進めました。
初回のご相談から1か月程度で不動産は乙さんの単独名義になり、乙さんは売却活動を進めることができるようになりました。
売却に関するサポートも可能
札幌相続相談所では、相続手続のみならず、売却に関するサポートも可能です。ご希望があれば、不動産仲介会社をご紹介することができます。また、ご自身のみでは不動産売却に不安があるという方には、札幌相続相談所の司法書士が「不動産の売却補助」という形でサポートすることも可能です。本件のような案件では、納得のいく形で不動産を売却し、代金を分け合うことまでが相続手続であると思っています。