札幌相続相談所|札幌・札幌近郊での「遺産相続」に関するご相談に対応

相続欠格制度とは?

相続人なのに相続できない?


相続の場面で、たまに相談を受けるのが「相続欠格」についてです。たとえば札幌市に住んでいたAさんが亡くなり、相続人はAの子であるB及びCだけれども、どうやらCは相続欠格になっていて相続権がない。このような場面が稀にあるのです。


相続権を剥奪する「相続欠格制度」とは

相続欠格とは、相続の場面において、ある特定の相続人の相続権を否定する制度です。相続欠格事由は民法第891条各号に規定されている通りで、これらのいずれかに該当すると相続権が剥奪されるのです。

相続欠格事由としては以下の通りです。

  • 被相続人、または先順位・同順位の相続人を故意に死に至らしめた者(同条1号)
  • 被相続人の殺害されたことを告発せず、または告訴しなかった者(同条2号)
  • 詐欺・脅迫により、被相続人の遺言書作成行為に不当な干渉をした者(同条3号・4号)
  • 相続に関する被相続人の遺言書について偽造・変造・破棄・隠匿した者(同条5号)

いずれの事由も見て分かるように、相続人として相応しくない行為です。これらの行為をした者から相続権を剥奪するとの考えは元をたどれば古く、ゲルマン法の「血塗られた手は、遺産を受け取れない」という法諺に基づくものなのです。


相続権を否定するための手続は必要?

相続欠格によって相続権が否定される場合は、何らかの手続が必要なのでしょうか。たとえば札幌のAさんの相続人であるCから相続権を奪う際に、家庭裁判所に何らかの届出などをする必要はあるのでしょうか。

相続欠格は、被相続人による推定相続人の廃除制度と違い、特段の手続きを必要としません。上記の相続欠格事由が特定の相続人に該当すれば、その者の相続権は当然に奪われます

■日本はフランス法の考えを採用
問題となるのは、夫側です。
諸外国にも相続欠格事由に似た制度がありますが、相続権を剥奪するに際し、何らかの手続が必要かどうかは、国によって異なります。

  • ドイツ法…
    欠格事由に該当した者から相続権を剥奪することで相続上有利になる者からの欠格者に対する相続財産取消訴訟の判決があってはじめて相続欠格の効果が生じるとする
  • フランス法…
    欠格事由の発生によって当然に欠格の効果が発生する当然主義を採用

日本の相続欠格事由は、フランス法の考え方を採用しています。


相続欠格を許すことはできる?

相続欠格に該当し、相続権が剥奪された者に、もう一度相続権を与えることはできるのでしょうか。宥恕が認められるかいなか、という問題です。

かつてはこれを否定する見解が多数を占めていましたが、今では肯定する見解が有力となっています。宥恕を直接認めた民法の条文はないものの、相続欠格者に生前贈与する等の行為が可能であるためです。


相続欠格になったら孫が相続する~代襲相続制度~

相続欠格で重要なのは、代襲相続制度との関係です。代襲相続に関しては「代襲相続とは~相続人の修正~」で解説した通りですが、相続人が欠格事由に該当することは、代襲原因になるのです。

したがって、Aが死亡した場合に、その子Cに欠格事由があるのなら、Cの子Dがいた場合は、DがAの遺産を相続することになるのです。


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